行政書士田村事務所トップ > 高齢化社会支援トップ> 遺言作成のすすめ
遺言のすすめ
どうして遺言が必要か?
近年、日本の高齢化社会を背景に、遺産分割をめぐる相続人同士の紛争が急増しています。
相続が争族にならないように、予防策を採っておくことは今後財産を残す者にとって非常に重要なことになります。
遺言は、遺言者の最終意志を死後に実現することができると同時に、予想される争いを未然に防止する機能を果たしてくれます。
遺言とは?
遺言として評価されるもの
遺言----普通はユイゴンと読みます。しかし法律家の中にはイゴンとかイゲンなどと読む方がいます。
これはユイゴンと読むと法律的な意味以外の故人の言い残し全体のやや不正確な意味として捉えられることが多いからでしょう。
法律上の遺言は、法律で定められた事項しか効力がありません。
遺言で出来る事
遺言できる事項は民法に定められており、それ以外のことを書いても法律上は何ら効力は生じません。
遺言できる主な事項は次のとおりです。
- 相続分、遺産分割方法の指定
- 相続人の廃除及び廃除の取消し
- 5年以内を限度とする遺産分割の禁止
- 遺贈
- 財団法人設立の寄附行為
- 認知
- 後見人、後見監督人の指定
- 遺言執行者の指定
- 祭祀主宰者の指定
- 遺留分減殺方法の指定
- 相続人相互の担保責任の指定
遺言の方式
遺言は、15歳以上の者であれば自由にすることができます。
遺言は、その効力が遺言者の死亡後に生じるものであるために、厳格な要件が法定されており、
その要件が欠けたものは、せっかく遺言として残しても効力が認められません。
遺言の方式には、普通方式と特別方式とがあります。
普通方式遺言
公正証書遺言
公正証書遺言とは、公証役場で法務大臣が選任した公証人により作成される遺言です。
遺言者が公証人に遺言内容を伝え、公証人が遺言者の意思を充分にチェックしつつこれを筆記します。
作成の際には、証人二人と所定の費用が必要です。公正証書遺言は、遺言者の死亡後、 家庭裁判所で検認をする手続は不要です。
作成された遺言書は、公正証書遺言原本として、 公証役場に半永久的に保管されます。
したがって、遺言書が紛失したり、偽造や変造の心配がありません。
遺言者には、正本と謄本が原本とは別に交付されますが、これがなくなった場合でも公証役場で再発行することができます。
公正証書遺言は、費用はかかりますが、最も安全で確実な方式といえます。
自筆証書遺言
自筆証書遺言とは、遺言者が遺言の全文と遺言した日付をずべて自分で書き、署名押印する方式の遺言です。 証人又は立会人は必要ありません。
全文自筆であることが必要ですから、ワープロを使用したものや他人に代筆してもらったものはまったく効力がありません。
内容を訂正する場合には規定の方式による必要があります。 自筆証書遺言は、遺言者の死亡後、家庭裁判所で検認の手続を受けなくてはなりません。
検認をせずに開封したりなどすると過料制裁に処せられます。
遺言者が書くのですから、秘密は保てますが保管が難しく偽造や変造のおそれも否定できません。
秘密証書遺言
秘密証書遺言とは、遺言の存在は明確にしつつも、その内容については秘密にできる遺言です。
公正証書遺言と同じように公証役場で作成します。公正証書遺言と違う点は、遺言書の内容を密封して、公証人も内容を確認できないところです。
遺言内容の秘密は守れますが、公証人が遺言内容のチェックをしないため、形式不備や内容の無効箇所があると、遺言の効力が否定されるというリスクもあります。
特別方式遺言
危急時遺言
危急時遺言とは、死期が迫り署名押印できない遺言者が口頭で遺言をし、証人がそれを書面化する遺言の方式です。
病気などで死に直面した人に認められる一般危急時遺言と、船舶の遭難である場合に認められる船舶遭難者遺言が法律で定められています。
隔絶地遺言
隔絶地遺言とは、遺言者が一般社会との交通が断たれた場所にいるため、普通方式による遺言ができない場合に認められる方式です。
伝染病隔離者遺言と在船者遺言が法律で定められています